DCS: F-16C 防御システム

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Overview: 概要

あなたは自機が敵の兵装システムの標的になっていることを発見しました。 航空機には、チャフとフレアといった消耗品や電子対抗手段 (ECM) などの様々な防御システムが搭載されており、あなたの航空機が戦いを生き残るのをサポートします。

Azimuth Indicator (RWR): レーダー警報受信機

アジマスインジケーター (方向探知機) はレーダー波を検知して表示します。(RWR: レーダー警報受信機とも呼ばれます)

アジマスインジケーターは左のダッシュボードに配置された円形のディスプレイで、自機周辺のレーダー波を視覚的に提供します。 ディスプレイは自機を中心とした平面表示です。 ディスプレイの周囲に表示されるアイコンは、脅威の存在する方向を示します。 例えば、ディスプレイの左にアイコンがあれば、あなたの左にレーダー放射源が存在していることを示します。 アイコンに加えて、音によって探知したレーダーの状態 (捜索、追跡、発射) を警告します。

ディスプレイに表示されたレーダー放射源の位置は、必ずしもあなたの航空機からの距離を示しているわけではありません。 ディスプレイ中心から脅威アイコンまでの距離はレーダー信号の強度を表します。 中心により近いアイコンは一般的に、レーダーがあなたの近くに存在していることを示します。 システムは、新しい脅威アイコンが表示されるたびにステータスチェンジトーンを鳴らします。 特定の脅威や致死脅威モードに切り替わったときは別の警報音が鳴ります。

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ディスプレイに表示されシンボルには3つの状態があります

  • シンボルが円で囲まれていない場合、そのレーダーは捕捉もしくは捜索モードで稼働しています。新たな放射を探知したら新脅威トーンが鳴ります。
  • シンボルが円で囲まれている場合、そのレーダーはあなたの航空機を追跡もしくはロックオンしています。火器管制レーダーによるものだった場合はレーダーロックトーンが鳴ります。
  • シンボルが点滅する円で囲まれている場合、そのレーダーはあなたに向けて発射したミサイルを誘導しています。レーダー誘導ミサイルだった場合、ミサイル発射トーンが再生され、左の LAUNCH ライトが点灯します。

ディスプレイに左にあるライト群はボタンも兼ねています。

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  • HANDOFF: 機能なし
  • LAUNCH: ミサイル発射を探知すると点灯します
  • MODE: 脅威度の高い16目標を表示する OPEN モードと、脅威度の高い5目標を表示する PRI モードを切り替えます
  • UNKNOWN SHIP: 正体不明の放射源を表示するかどうかを切り替えます
  • SYS TEST: システムの自己診断テストを開始します
  • T (TGT SEP): ディスプレイに重なって表示されるシンボルをずらします。より脅威度の高いほうが正しい位置に表示されます

左補助コンソールにある Threat Warning Aux (脅威警報補助) パネルで RWR の電源を入れます。

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  • SEARCH: 使用しません
  • ACT/PWR: 使用しません
  • ALTITUDE: 使用しません
  • POWER: RWR の電源を入れます.

Countermeasures Dispensing Set (CMDS): 対抗手段放出セット

チャフやフレアなどの対抗手段 (= Countermeasures) の選択と放出は、コックピットパネル、HOTAS コントロール、DED から行えます。

CMDS 制御パネル

CMDS パネルは左補助コンソールにあります。 このシステムは追跡レーダー、空対空ミサイルや地対空ミサイルから航空機を防御します。 防御はチャフかフレアの放出によって行われます。

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  • STATUS ディスプレイ: 左のディスプレイに CMDS の状態を GO か NO GO で表示します。SEMI または AUTO モードでカウンターメジャーを放出するのに手動操作が必要な場合は右のディスプレイに DISPENSE READY が表示されます。
  • RWR/JMR ソーススイッチ: これらは RWR や ECM ジャマーの電源ではありません。SEMI または AUTO モードでカウンターメジャーを放出するときに RWR や ECM のデータを利用するために使います。
  • MWS スイッチ: このミサイル警報装置はブロック 50 バイパーには搭載されていません。
  • JETT スイッチ: JETT にするとカウンターメジャーを投棄します。このスイッチは CMDS の電源がオフになっていても機能します。
  • Quantity Indications: それぞれの種類のカウンターメジャーの残量を表示します。DED で設定した残量レベル (BINGO) になると LO と表示されます。システムが故障した際のメッセージも表示されます。
  • CH/FL スイッチ: チャフとフレアの放出を有効化します。
  • PRGM ノブ: 操縦桿の CMS を前に倒したときに放出される4つの事前設定プログラムの1つを選択します。
  • MODE ノブ: CMS の動作モードを選択します
    • MAN: 操縦桿の CMS 前を押すと選択した事前設定プログラムを放出します。
    • SEMI: 航空機のシステムが脅威に応じた放出プログラムを選択します。操縦桿の CMS を後ろに倒して放出します。
    • AUTO: 航空機のシステムが脅威に応じた放出プログラムを選択し、放出も自動で行われます。操縦桿の CMS を後ろに倒すことでも放出できます。CMS 右を押すと放出を中断します。
    • BYPASS: 故障により他のモードが機能しないときに、カウンターメジャーを手動で放出できるようにします。

HOTAS

操縦桿にはカウンターメジャーを制御する4方向スイッチがあります。

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  • 中立: 何も放出されない OFF ポジションです。
  • : CMDS パネルの PRGM ノブで選択した事前設定プログラムを放出します。
  • : MODE ノブで SEMI を選択したときに選択したプログラムを放出します。MODE ノブが AUTO の場合、AUTO モードを有効化します。
  • : 機能なし
  • : AUTO モードを無効化します。

CMDS DED ページ

UFC で CMDS にアクセスするには、ICP の LIST ページで 7 を押します。 DCS スイッチを右に倒して SEQ にするとページを切り替えられます。

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CH (チャフ) と FL (フレア) の BINGO 残量 (CMDS に LO と警告される下限残量) は最初のページに表示されます。 BINGO を変更するには CMDS モードノブを STBY にしてから、それぞれの入力欄で数字キーを押します。

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このページでは3つの音声メッセージのオンオフを切り替えることもできます。

  • フィードバック (FDBK): カウンターメジャープログラムの放出と同時に再生される "チャフフレア" 音声を有効/無効にします。
  • リクエストカウンターメジャー (REQCTR): SEMI または AUTO モードでカウンターメジャーが放出されたときに再生される "カウンター" 音声を有効/無効にします。
  • ビンゴ (BINGO): カウンターメジャーが BINGO 量に達したときに再生される "ロー" と、無くなったときに再生される "アウト" 音声を有効/無効にします。

DED の 2ページ目には、放出するそれぞれのカウンターメジャーの量と間隔が表示されます。 数値を直接入力することでこれらを変更できます。 DED ページでカウンターメジャーのプログラムを変更するときは、CMDS モードでノブを STBY にしてください。

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選択中のプログラムはページ右上に表示されます。 ICP のインクリメント/ディクリメントスイッチを押すと、5つのプログラムが順番に切り替わります。 チャフとフレアのページの表記は同じです。

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  • Burst Quantity (バースト量): 1バースト (= 1組) あたりのカウンターメジャー放出量です。
  • Burst Interval (バースト間隔): 1バースト中に放出するカウンターメジャーの秒間隔です。通常は非常に小さい数値です。
  • Salvo Quantity (複数バースト放出量): 1回あたりに放出するバースト量です。
  • Salvo Interval (複数バースト放出間隔): 1回あたりに放出するバーストの秒間隔です。

例として上図では、2つのフレアの組が1秒ごとに10秒間、合計で20発放出されます。